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筆跡鑑定

筆跡鑑定

 
写真で撮影した文書でも筆跡鑑定や印章鑑定は可能ですか?

鑑定可能ですが、撮影状態に大きく依存します。場合によっては鑑定できない場合がございます。

鑑定して欲しい資料(疑問資料)1点と本人の資料(対照資料)1点で筆跡鑑定可能ですか?

疑問資料1点と対照資料1点では精度の高い鑑定ができないため、筆跡鑑定をお受けしておりません。3~5点の対照資料が必要となります。

「検査回答書」と「鑑定書」の違いはなんですか?

「検査回答書」は裁判所提出を目的とした資料ではありませんので、鑑定した資料と鑑定の結果を示した報告書となります。一方、「鑑定書」は裁判所提出を目的とした資料で、検査回答書の内容に加え、鑑定の経過、鑑定人の経歴等が記載されます。

印刷文書に後から文章が追加された疑いがあります。追加されたかどうかを調べることはできますか?

文章が追加されている場合、その書類は2回に分けて印刷されていることになります。原本であれば、プリンターを2回通した書類かどうかを識別できる可能性があります。

経費精算で提出された領収書の金額が書き換えられている可能性があります。このようなことは調べられますか?

領収書の原本があればお調べできる可能性があります。よくある金額の改ざんは、頭に数字を書き加えたり、「1」を「4」「7」に加筆改ざんするケースが多いです。

ノートの大事なページが切り取られています。何が書かれていたのか調べたいのですが可能ですか?

下のページの筆圧痕を調べることで、何が書かれていたのか判明できる可能性があります。
筆圧痕を静電気で検出する専用装置(ESDA)で筆圧痕を画像化して鑑定します。

鑑定終了後、鑑定資料や個人情報はどうなりますか?

鑑定書提出時に鑑定資料(鑑定に使用した書類関係)はすべて返却いたします。
鑑定資料がスキャンデータ等のデジタルデータの場合は削除いたします。なお、個人情報は鑑定書提出から原則1年間保管されますが以降は削除されます。

筆跡鑑定を研究する学会は「無い」と聞きましたが本当ですか?

筆跡鑑定(筆者の識別)を研究する学会はもちろんあります。犯罪捜査でも活用されている筆跡鑑定は古くから研究されている歴史のある分野です。
日本法科学技術学会では膨大な科学的研究データの蓄積があり、警察の法科学研究者、大学・民間企業の研究者によって現在も研究が行われています。近年ではペンタブレットの登場により、デジタル文字の筆跡鑑定の研究も進んでいます。

鑑定を依頼する前に筆跡書類を見て、本人の筆跡か、別人の筆跡なのかを教えて欲しいです。

筆跡を見ただけでは鑑定できません。本人の筆跡なのか、別人の筆跡なのかを調べるのが「筆跡鑑定」です。しっかりと鑑定をしないと結果は分かりません。
なお、筆跡を見た印象でどちらの可能性があるのかを先に知りたいとおっしゃる方がいらっしゃいますが、筆跡を見ただけで分かるほど単純なものではありません。
筆跡鑑定はみなさんの想像以上に精密な検証によって、はじめて鑑定結果が出るものなのです。

その筆跡が男性のものか、女性のものか、鑑定は可能ですか?

筆跡から「性別」「年齢」「職業」などを識別することはできません。

筆跡から筆者の人格や性格を調べることはできますか?

できません。筆跡から人格や性格を判定できる学術的・科学的解析方法は確立されていません。

文字を記載した時期を特定したいのですが、このような鑑定は可能ですか?

残念ながら鑑定できません。刑事ドラマの世界ではボールペンインクの状態から「いつ頃に書かれた文字である」というシーンもありますが、現実にはこのような鑑定・分析を行うことはできません。
しかし、その用紙が製造された年代を推定する方法はあります。例えば、契約書の日付が2000年なのに用紙が2015年前後に製造されたものであった場合、偽造された可能性が強く疑われることになります。

見覚えのない書類に押されている印影が朱肉ではなく印刷のように見えます。鑑定可能ですか?

朱肉による印影なのか、印刷された印影なのかを識別する鑑定は可能です。

署名と印影をパソコンに取り込んで書類を偽造された疑いがあります。鑑定可能ですか?

原本に限り鑑定可能です。コピーやスキャン文書、原本を写真撮影した画像データによる鑑定はできません。

印影・印章鑑定を検討していますが、どのような資料が必要ですか?

鑑定資料(調べたい印影のある書類)と比較する印顆(印鑑)が必要です。比較する印顆(印鑑)が無い場合は、印鑑証明書や押印された別の書類を用いて鑑定を行うことも可能ですが判定精度が低下します。

なお、印影の状態が悪い場合は鑑定ができないこともあります。

書類のコピーしかありませんが印影・印章鑑定は可能ですか?

鑑定は可能ですが、コピー品質によっては判定精度が低下する場合があります。なお、コピーの状態が悪い場合やFAX書類の場合は鑑定ができないこともあります。

書き足し改ざん(加筆改ざん)の疑いがあります。鑑定は可能ですか?

複数文字の書き足しの場合、筆跡鑑定できる可能性があります。その場合、コピー文書でも鑑定が可能な場合がありますのでご相談ください。一方、数字や少ない文字の書き足しについては、原本に限り鑑定鑑定です。コピーやスキャン文書、原本を写真撮影した画像データによる鑑定はできません。

比較対照用の文字に鑑定文字と同じ文字がありません。鑑定は可能ですか?

「横浜」と「札幌」は共通する漢字がありませんので鑑定することができません。しかし、「東京都」と「京都府」と書かれた文字の場合、相互に「京都」が共通しているため鑑定ができる場合があります。鑑定資料をご用意のうえご相談ください。

筆跡鑑定人はどのような経歴の人ですか?

科学捜査研究所出身の筆跡鑑定人が所属しています。多変量解析・数値解析による筆跡鑑定法の学術論文も多数発表しています。

算用数字(1,2,3…)の筆跡鑑定は可能ですか?

極めて難しい鑑定となるため、事前にご相談ください。精度の高い鑑定を実施するには、「漢字」での筆跡鑑定が推奨されています。そのため、「算用数字」、「ひらがな」、「カタカナ」については資料を確認した上で鑑定可能か否かを判定致ます。

①鑑定資料 ➁疑問資料 ③対照資料とは何ですか?

①鑑定資料とは、調べる対象となる書類を指す場合や鑑定を行う上で採用した全ての書類を指す場合があります。
②疑問資料とは、調べる対象となる書類のことをいいます。
③対照資料とは、比較対照となる書類のことをいいます。

契約書に書かれている署名(氏名)だけの筆跡鑑定は可能ですか?

鑑定可能です。署名者の筆跡かどうかの鑑定を行います。この場合、署名者自身の筆跡であることが確認できる筆跡資料(氏名が記載されている書類:対照筆跡)を最低3つ以上ご用意ください。

書類のコピーしかありませんが筆跡鑑定は可能ですか?

鑑定は可能ですが、コピー品質によっては判定精度が低下する場合があります。なお、コピーの状態が悪い場合やFAX書類の場合は鑑定ができないこともあります。