車両火災鑑定
車両火災は建物火災に次ぐ件数が報告されています。
平成21年度の車両火災総件数、約5,400件=1日に約14.7台の車両火災が発生しています。車両火災に於ける負傷者の数は、総火災件数の僅か3~4%です。
火災原因は「建物火災」も「車両火災」も「放火」が第1位ですが原因欄の「その他、不明、調査中」の割合を見てみると、建物火災が21.2%に対し、車両火災では46.7%と大きな割合を占めています。
この結果は、実際に車両火災が発生しても十分な捜査が行われていない事を示しています。

放火は殺人に次ぐ重罪ですが、死傷者の少ない車両火災には、十分な人数の捜査官を投入出来ていない。
と言うのが本当の所だと思われています。
民間鑑定機関の役割
車両火災と聞くと、多くの方は死傷者が出る重大事故と思われると思います。
しかし、車両火災で乗員が亡くなることは、本当に稀な事なのです。
それは、初期発火の際、焦げ臭く感じたり、煙が出るなどの兆候があり、走行を中止し車両を降り、しばらくすると火の手が上がる場合がほとんどだからです。そのために車両火災は重大な事故なのですが、殺人や傷害とは違い、捜査官を現場に投入できる人員の不足が生じています。
ですから、車両火災は火災原因を巡り、トラブルが多い領域であるのです。
その為、裁判に発展する事案も多く、これらの車両火災には、民間鑑定機関が車両火災鑑定の重責を担っているのが現状なのです。
当社は、何れの傘下にも属せず、中立、公平な科学鑑定を目指しています。
(目標はアメリカやドイツなどの市民に支持される民間鑑定機関です)
わたしたち法科学鑑定研究所では
信頼と良識を持ち中立で公平なスタンスで以下の項目を行っています。
内 容 | |
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火災現場の調査 (出火部、出火原因の調査) |
・現地調査(状況分析) ・測量・計測(光学計測分析) |
残渣分析 (燃焼可燃物の有無) |
・赤外分光検査 ・GC-MS分析 ・質量分析 |
火災状況の再現 (車両火災鑑定) |
・燃焼実験による検証 ・画像解析法による分析と検証 ・コンピュータ・シミュレーションによる検証 |
研究・開発 |
・各種検査方法の研究と開発 ・専門ソフトの開発 |
主要顧客 | ・裁判所/警察、法律事務所、教育/医療機関、一般法人/個人 |
参加学会 (法工学関連) |
・日本法科学技術学会 ・日本犯罪学会 ・日本火災学会 など |