Analysis

成分分析 の費用料金や鑑定、検査方法について

成分分析 ~ 化学の力で真実を ~

成分分析 とは文字通り、調べたいものの成分をいろいろな手段で分析し、「それがいったい何なのか?」や「そこに何が含まれているのか?」を検査する分野です。
成分分析 では、車に付着している飛散塗料の異同識別や、火災現場での燃焼促進剤の存在確認、食品に混入した異物の特定、大気中の有害物質の検出など様々な事案で用いられる分析です。

成分分析

法科学鑑定研究所の 成分分析

法科学鑑定研究所では、成分分析以外に、火災鑑定や交通事故鑑定、DNA鑑定、文書鑑定、体液検査など多岐にわたる鑑定業務を取り扱っております。そのため、お客様の案件に応じて成分分析と他の鑑定を組み合わせたり、別の鑑定をおすすめしたりすることが可能です。法科学鑑定研究所はお客様の抱える案件に応じて多角的なアプローチで分析・鑑定をご提案いたします。

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成分分析 対象と鑑定の組み合わせ

車に付着している飛散塗料 ⇒顕微鏡検査・顕微FT-IRによる成分分析
CBDオイル中のTHC分析 ⇒LC-MS/MSによる成分分析
車のドアパンチで生じた傷 ⇒顕微鏡検査・顕微FT-IRによる成分分析
大気中の臭気分析 ⇒GC-MSによる成分分析
火災現場から採取した焼残物 ⇒GC-MSによる成分分析 + 火災鑑定
食品中に混入した睡眠薬 ⇒LC-MS/MSによる成分分析 + 薬毒物分析
交通事故で生じた接触痕 ⇒顕微FT-IRによる成分分析+交通事故鑑定
衣類に付着したシミ ⇒LC-MS/MSによる成分分析+精液検査

※専門家が検査目的に合わせて適切な分析をご案内いたします

成分分析 の費用

分析方法:GC-MS分析 LC-MS分析 IR分析 顕微IR分析 蛍光X線分析

基本費用 165,000円~(1検体)
出張採取費 88,000円+交通費実費(宿泊費は別途)

※検査費用は検査目的・分析方法によって異なりますのでおおよその分析費用につきましては上記分析例をご参考頂き詳細についてはお問い合わせください。

弁護士の先生を始め、各地方裁判所等の公的機関からの分析も承っております。
もちろん一般の方からのご依頼も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

分析の実例

実例:自家用車に付着した塗料ミストの原因は?

【依頼経緯】

自宅の屋外駐車場に駐車している自家用車を週末に洗車したところ、ボディのいたるところにミスト状の白い付着物が付いていることに気が付いた。洗車したところ多くの付着物が取れたためあまり気にしていなかったが、翌週末に車を見たところ、またミスト状の白い付着物が付着していたため、おかしいと感じた。先月から近隣のお宅でリフォーム工事が始まっており、現在外壁塗装を行っているようだった。外壁塗装で使用している塗料が飛んで来たのではないか?と思い成分分析を依頼。

【当社の対応】

・現地調査/付着物採取
車両を駐車していた現場に出張し、周辺の状況、飛散元と思われる居宅の確認を実施。車両の付着状況を記録し、付着物を採取した。また、家主立会の元、飛散元と思われる居宅の外壁塗料も採取。
・顕微鏡検査
採取した付着物を顕微鏡検査したところ車両付着物、外壁塗料ともに「白色塗料」であることが確認された。
・FT-IRによる成分分析
FT-IRによる成分分析による成分分析の結果、二つのIRスペクトルは完全に一致し、近隣の外壁塗装の際に塗料が飛散したことが原因であることが判明した。

塗装分析

実例:浮気が疑われる シミの分析

浮気が疑われる夫のY-シャツに付着していた赤いシミを成分分析
→シミの部分から脂肪酸やDimethylsilanolなどが検出された事から口紅に由来するシミと判明。シミの分析

実例:放火が疑われる 火災現場分析

火災現場の見分で最も燃焼が激しい場所、出火元を特定。
出火元周辺の燃焼残渣を成分分析
→燃焼残渣から灯油の成分が検出。

火災現場分析

実例:お酒に睡眠薬混入の疑い 薬毒物分析

お酒に睡眠薬を入れられた。しかし相手はそんな事実は無いと主張している。
混入されたことを証明したい。

→飲んだボトルの底に残る薬物の成分分析GC/MSクロマトグラム分析の結果、睡眠導入剤を検出。

薬毒物分析

実例:室内空気中に含まれる有害物質の疑い 成分分析

引越ししてきた家で生活し始めてから、頭が痛くなったりするようになった。シックハウス症候群かもしれない? 有害物質が空気中にあるのかも?

→室内の空気を採取し、成分分析をした結果、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドを検出

成分分析

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科学捜査の成分分析

フランスの犯罪学者 エドモンド・ロカール博士

“犯罪現場では人と人、人と物のあいだで、必ず証拠が交換される”
“すべての接触には痕跡が残る”
“物理的な証拠は誤解せず、偽証せず、完全に消し去ることもできない”
“唯一、人為的ミスによる発見によりその価値が下がるのみである。”

フランスの犯罪学者 「エドモンド・ロカール博士」 の言葉です。
(Edmond Locard、1877年 – 1966年)科学捜査を先駆けた人物である。

現場に残された微細な遺留品の分析 、火災時の出火原因をさぐる残渣分析など、各鑑定に証明手段として用いられる成分分析。

科学捜査/科学鑑定において、紛れもない花形、それが分析官です。
法科学者(鑑定人)を陰でしっかり支える強力な存在です。裁判資料の鑑定書に分析担当とだけ記載され登場する彼ら。

・・・その分析官の役割とは・・・

一つ目は、同定=[Identification] その物質は一体何なのか?

例えば、衣服に付いた付着物は?
第三者の衣服繊維なのか、動物の毛なのか、飲食物の残物なのか物理的、化学的、生物学的、さまざまな分析結果に対応できる戦略的分析能力が必要とされます。

二つ目は、個別化=[Individualization] その物質はどの分類に属すのか?

例えば、ひき逃げ車両の塗膜片から車両の特定
衣服に残された体液斑痕より個人的特徴の判定、室内より発見された繊維の特定、脅迫文書の印刷文字解析によるプリンターの特定、など戦略的解析能力が必要とされます。

そして、これらの分析結果から、犯罪や事件など、個々の状況や全容を再現し、同時に被疑者の供述内容の真偽も見極め、事件の解決に貢献する重要な検査なのです。

   

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