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投稿日:2022.06.10

超簡単!DNA鑑定

DNA鑑定の方法とDNA鑑定の証拠能力

ちょっと難解なDNA鑑定をバッサリ切って!超簡単に説明いたします。

DNAとは、(Deoxyribo Nucleic Acid=デオキシリボ核酸)の頭文字を略したものです。
{Deoxyribo = デオキシリボ  Nucleic = 核の  Acid = 酸}=デオキシリボ核酸
DNAは、体格・骨・髪の色など、身体的特徴を遺伝により支配している物質です。
DNAは体内、細胞の中にある、核の中にあります。
人体のあらゆる細胞の中(筋肉・脳・皮膚など)に、同じDNAが存在します。

DNAは、糸のような形をした、極めて細長い物体です。
この糸のような細いDNAを、束ねた物が染色体です。

DNAとは「リン酸」と「糖=デオキシリボース」と「塩基」の集合体が二重らせん構造で繋がったものです。

糖の部分には、(A) アデニン、(T)チミン、(G) グアニン、(C)シトシンこの4種類の塩基が一つずつ結合されています。

この塩基の結合には決まったルールが存在します。
(A) アデニンは必ず(T)チミンと結合し、(G) グアニンは(C)シトシンしか結合しません。

そして結合した状態を「塩基対」と呼びます。
それとは別に、リン酸と糖と塩基の集合体は「ヌクレオチド」と言います。

ヒトの細胞の大きさは0.01mm程度、1細胞中のDNA量は0.003ng
では、このDNAの長さは?

高精度の顕微鏡でしか見れない、ヒトのDNA
そのDNAの太さは10nm=0.000001mm
そして長さは、なんと2mもあります。

ヒトの細胞は60兆個・・・てっ事は、2mX60兆=120兆m
120兆mって・・・1,200億km
地球と太陽の距離は、およそ1億5000万km
1,200億kmとは、地球と太陽の距離の800倍・・・なんです ;

超簡単!DNA遺伝子のしくみ

その昔、子が親に似るのは血が混ざるからだと考えられていました。

つまり、白色の絵の具に赤色の絵の具を混ぜるとピンクになる。
そして子供は、父親と母親の特徴が交じったものだから似ている。と言う理屈です。

その後、メンデルの研究により、親から子に継承されるものは液体ではなく、
粒のような独立した数えられる物質であることが判明しました。

また、その後の研究で、それが染色体上に存在すること、染色体はDNAのかたまりであることが明らかになりました。
人は、その遺伝素材つまりDNAの半分を生物学的母親から残りの半分を生物学的父親から確実に受け継ぎます。

二倍体生物であるヒトなどは、遺伝子セットを2個1組として持っていて
子供に伝える時には1セットだけにして伝えるという仕組みです。

現在の遺伝学の祖、グレゴール・ヨハン・メンデル先生

1866年『ブリュン自然科学会誌』に研究論文を発表しましたが
当時は誰にも理解されず修道院長として逝去しました

論文発表の34年後、3人の植物学者が別々の研究材料を用いて発見した遺伝法則が
なんと、メンデルが発見した遺伝法則と同じであることが再発見されたのでした。

そして、メンデルの研究成果を世に送り出し、
生化学分野(遺伝子研究)は、飛躍的に進化を遂げることになるのです

超簡単!ゲノムってなに?

よく質問される「DNA」と「遺伝子」って何が違うの?

答えは、「DNAは物質」です。  そして「遺伝子は情報」です。←

1つの生物が、生物として成り立たせるために必要な
「全部の遺伝子の情報」のことを「ゲノム」と、呼びます
つまり、生命の設計図って事です

この「遺伝子やゲノム」は「DNAと呼ばれる物質」で作られています

そして「DNAと呼ばれる物質」は
二重らせんの鎖を作るときの「塩基配列が情報」となっています

(数カ所が並び替わるだけで、瞳の色や肌の色が変ることが判明しています)

2001年に、ヒトゲノム全塩基配列のほとんどが決定されました
人類の設計図が出来上がったと言うことですね

ヒトのゲノムが解読されたこで、様々なことが現実可能になってきました

ヒトのゲノムには

遺伝情報を担っている事が判明している部分=「エクソンと言うDNA」と
何の働きもしない部分=「イントロンと言うDNA」がある事が判明しています

ヒトのゲノムうち、「エクソン」と「イントロン」の割合は、1:9

ヒトのゲノムの 9割は 、遺伝情報に関わらない
どうでもいい「イントロンDNA」だらけなのです

( このイントロンDNAは、総称として”ガラクタDNA”と呼ばれています。)

なぜ、ヒトは無駄な”ガラクタDNA”を大量に備蓄しているかと言うと
わかりません、、

どうでもいい”ガラクラDNA”でも
ある日、変な病気が地球全体を侵略しようとした時とか

”ガラクタDNA”の中から使えそうな物を探し出し
対ハザード用のモノを造り出したりします

でも、実際に、不治の病とされていたエイズに感染しているはずなのに、
絶対!発症しない人間も現れました

(ガラクタDNAの突然変異によるものとされ、研究中なのです。)

超簡単!DNA鑑定の方法?

上記の「遺伝情報を担っているエクソンDNA」の中には
一定の核酸塩基配列が
何回も何回も繰り返されている部分があります
これを「ミニサテライト」といいます

その繰り返し回数は、個人によって相当の違いがあり、多数の型に分かれます
この繰り返しを数える事で、個人の識別が出来るのです

数える方法は以外と単純で簡単です

まず、配列の繰り返し回数が多いほど、その部分が長くなり、重くなります
その性質を利用するのです

では、DNA実験を始めましょう
まず綿棒で細胞を取ります。
その綿棒に付いた部分を洗浄して細胞だけを取り出します

その細胞から、DNA抽出試薬を使ってタンパク質を分解、DNAを取り出します
取り出したDNAから、ミニサテライトを切り出します
切り出しに使う「はさみ」は「制限酵素」を使用します

切り出した、ミニサテライトを「ゲル」と呼ばれる透明なゼリーの様なモノの中に入れます
このゲルに電気を通します
すると・・・不思議な事に、ミニサテライトが移動を始めます

理屈は超簡単です、ゲルに電気を通すと「電気泳動」が起きます
電気泳動とは、重いモノは近くにとどま、軽いノは遠くに移動します

つまり、繰り返し回数の多いミニサテライトは、近くにとどまり
繰り返し回数の少ないミニサテライトは、遠くに移動します

この様子は縞模様として目で見る事が出来ます

当然、この縞模様は個人によってバラバラです。(DNA指紋と言われる由縁です)
この縞模様を比較する事をDNA鑑定と言います

超簡単!DNA鑑定の精度?

膨大なDNA塩基配列のうち、特定の位置を遺伝子座=ローカスと言います
このローカスの最大特徴は染色体にそったタンパク質の配列を表します

人の染色体は22対+性染色体1対

一つの染色体の中に1箇所から8箇所の住所を名付けました
それがローカスです

じゃぁそのローカスって、どうやって決めたの?

上で説明した「エクソンDNA」つまり人間の遺伝情報が
一番密集している部分(個性がでる部分)を研究して決めてみました。

(ローカスの選定)
(アメリカではFBIが中心になりCODISと言うグループを作りローカスを決定)
(ECではEDNAPと言うグループを作りローカスを決定しています)
(各民族の出現頻度調査を行い一番個性が出るローカスを研究し決定しているのです)

DNA鑑定とは、このローカス別にDNAを比較することで高い識別精度を確保できます

下の図は、FBIがDNAデータベースCODISシステムを作る上で指定している
「13ヶ所」のローカスです。(現在は15ヶ所)

1つの同じローカスで、同じ配列を持つ人の確率は
日本人の場合1,300分の1と言われています
(計算上は1300/1でも、事実上、同じ人は多くいます)
ですから、たった1つのローカスでは、判断しません
13ヶ所のローカスを調べる事で、高い識別能力が生まれるのです

当社では、高精度と認識されている「15ヶ所+性染色体」のローカスを
高精度なキット試薬を用いて分析しています。

また、全ての検査工程で、確認検査を行い、各試料の微調整を行います。
さらに、案件により、違う検査方法の「セカンド検査」を行い確率精度を高めています

血縁関係の肯定確率は、99.9999%  否定確率は、0.0%

DNA個人識別なら = 天文学的数字で、肯定 / 否定されます

もし、身分証明書なんかに自分のDNAのデータを織り込めれば
・・・不慮の事故や病気などが起きたとき・・・
もの凄い威力で解決できるのです

個人のDNAを登録しましょうという運動が世界各国で起きています

すでに、アイスランドでは30万人、エストニアでは100万人、の人々が既に登録を済ませ
イギリスでは50万人規模の登録計画を議論されています

・・・もし、日本国民の大半がDNA登録することが可能になれば・・・

科学的には夢のような世の中になること、間違いないのです!

(特に子供や老人などの弱者救済に直結するのに・・・)

やれ個人情報だから高く売ろー、
究極の人権問題、
そんな美味しいとこ、医者にやらせろー、とか・・

科学は特定の個人の物や金儲けの道具じゃありません。