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2022.07.06

ミトコンドリアDNA(mtDNA)

栄養素をエネルギーに変える働きをする細胞内器官です。
DNA鑑定では、D-loopと呼ばれる1100塩基対のなかに、DNA核酸よりも高い突然変異率を持つ二つの領域があり、mtDNAとして用いられます。
mtDNAは分子量が小さく、一つの細胞中に豊富に存在するので、古人骨、毛髪、爪などに含まれる、ごく微量、もしくは陳旧・劣化した細胞からも遺伝子型の判定が可能です。
ただし、全て母方から受け継ぎ、ローカスが一つしかなく、技術上の課題や試験結果について解釈上の問題も残されているので、通常のDNA鑑定では判定が不可能な場合に用いられることが多いのです。