Column

火災鑑定

車両火災の原因

車両火災の原因

車両火事の原因についてご紹介します。

主な車両火災の原因は下記の6項目です。

原因内容
1)放火・燃焼促進物による放火
2)金属と金属の衝撃花火・ゴミ収集車による殺虫剤・カセットボンベなどの缶
3)排気管・車両関係・エキゾーストマニホールド・メインマフラー・ブレーキ系統
4)ライター・たばこ・シート・内装
5)内燃機関・燃料・オイルの漏れ・オーバーヒート
6)電気関係・モーター系・バッテリ系統・配線関係

原因=放火

放火で、最も多いのが保険金をめぐるトラブル、その次はイタズラ等によるものです。
では、なぜ放火犯は大事な自車に火を付けるのでしょうか?

それは、意外にも保険金が簡単に手に入り易いのが車両火災だからです。

車両火災が起こると、多くの場合「損害調査人」が見積調査を行います。

「損害調査人」は各保険会社が提携する損害調査会社に所属し、車両の火災状況から保険金の見積を行います。

火災の原因を調べる「火災鑑定人」や被保険者や関係者を調べる「背景調査人」と異なり、彼ら「損害調査人」の仕事は、あくまで「火災の損害額を査定すること」なのです。

ですから、その車両火災が「失火」なのか「放火」なのかまたは「車両の問題」なのかの調査は行われません。

保険会社やメーカーなどが疑問を持つ車両火災のみが「火災鑑定」に回されます。

私たち鑑定機関に依頼が来るのは、無数の車両火災のほんの一部なのです。

メーカーが最も気を使い検証が行われるのは、発売まもない型の新車両から発生した車両火災の場合です。

車体自体の問題なのか、又は運転者・整備者などの人為による問題なのか徹底検証されます。
リコールに発展する可能性を検証するため細部に渡り検証が行われます。

原因=金属と金属の衝撃花火

金属同士の接触などで発生した花火が可燃性のガスに引火する現象のことです。

殺虫剤やカセットボンベなどのエアゾール缶には圧縮された液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)などの可燃性ガスが噴射剤として充填されていて、それらがゴミ収集車内で圧縮され漏れ出します。

それらの漏れ出したガスに缶同士の接触花火によって引火するのです。

原因=排気管・車両関係

排気管からの火災は車両火災全体の3割をしめる多い原因です。
出火場所の多くはエキゾーストマニホールド、メインマフラー、ブレーキ系統です。

エキゾーストマニホールドは集合管と呼ばれる場所で、車両設計において、発熱が最も予想される部位です。

そのために、2重・3重の安全対策が施されており、通常使用では出火することはありません。これは、メインマフラーも同様です。

鑑定に持ち込まれ分析を行うと、ほとんど場合、繊維片の燃焼残渣が発見されます。
つまり、整備などでの可燃物の置き忘れと言う事になります。

ブレーキ系統も、通常使用では出火することはありません。
整備不良や経年劣化、オイル漏れや異物の巻き込みなどの理由により、出火します。

原因=内燃機関

これは燃料・オイルなどが漏れることにより、出火する現象です。
当然ですが車両設計において徹底的に安全対策が施されています。

車両火災鑑定で出火場所が内燃機関であれば、外的因子の可能性が検討されます。

一般的に、経年劣化による漏れ、外的因子である破損や巻き込みが考えられるからです。

また、出火場所が内燃機関であると特定された場合は、今までの事故記録データ照会を行い、同様の車両火災が発生しているかが検討されます。

原因=電気関係

電気関係が原因となる車両火災の多くはモーター系統が関係しています。

これらは経年使用による絶縁劣化、接続部の緩みや取り付け不良によるものが大半を占めます。

この理由として、配線が不完全状態のために、プラス電極が車体のボディーアースに接触し火花が発生、可燃物に引火するのです。

電気関係が車両火災の原因とされる多くの車両の特徴は、自分で部品を取り付けるユーザー車である場合が多いようです。