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交通事故鑑定

交通事故鑑定の基礎

交通事故鑑定の基礎

「交通事故鑑定」とは

事故調査結果から「交通事故の再現」を行う事です。

交通事故事故再現手法

交通事故鑑定

① オーソドックな手順に準じた分析
② 法科学的知識による分析
③ 滑走運動と速度・時間の関係の分析
④ 横滑りの速度に関する分析
⑤ 空中飛び出しの速度に関する分析
⑥ 空中横転回及び空中縦転回に関する分析
⑦ 合成速度に関する分析
⑧ 衝突位置の設定に関する分析
⑨ 衝突前の時間と座標を分析
⑩ 分析データの解析

着眼点

交通事故には、本来、前提とされた自然現象と人間の営為との相互作用による。客観的・科学的原因が存在します。

事故現場や事故車両などを単に物体として観察するだけでは、事故の本質を探ることは出来ません。

(車内付着部の血液判定試験-人血痕と判定された瞬間)

事故現場や事故車両などを単に物体として観察するだけでは、事故の本質を探ることは出来ません。

事故原因の解明に必要とされる知識は、法工学、法医学、人間工学の学術的なアプローチを駆使しデータを収集、
そして、それらのデータを複眼視野的な分析する戦略的解析力が必要です。

現場に残された証拠から総合的な法科学的考察によって、現象を組み立てる作業を行わなければなりません。

しかし、ここでいう法科学的考察とは、高度な学術的専門知識だけを指すものではありません。

この「法科学的考察」の意味は、「学術的センス」もしくは「学術的バランス」と言い換えることができます。

簡単に説明すると、数々の証拠を並べ、推測を立てたとき「何か変だ」と感ずることが出来るか否かということです。

例えば、衝突痕跡や擦過痕跡は供述通りだが受傷個所が物理的に合致しない!
・・「何か変だ」・・
など

一つの証拠解明が次の証拠解明に繋がり、全ての証拠が一つの鎖で繋がったときに“のみ”交通事故の真実が明らかになるのです。

つまり、一つでも辻褄の不一致が存在する時には、再検証の必要がある、と言うことが出来ます。

道路の記述

道路は様々な用途によって作られており、それぞれ設計の考え方が異なります。

一見すると単なる道路ですが、作られた背景には生活道路・産業道路・農道などの目的があります、

事故が起きた現象の背景には必ず道路は介在しますので、発生道路の環境・構造を把握する事は重要な事です。

運転過程

そもそも移動には何らかの目的が存在し、それに沿った行動を執ります。

当事者に於いてその目的と事故場所に至る過程が、合理的であるのか? 矛盾がないのか? を精査することで
事故の原因解明にアプローチが可能です。

交通事故鑑定の基本単位

交通事故で用いる計算の単位は速度(m/s秒速)重量(kg重さ)時間(s.h)
物理学では、重量kgを「 N 」と表し計算されますが工学ではkgで計算されています。

事故鑑定書では解りやすくするために重量=「 kg 」 で統一しています。

交通事故鑑定の速度

通常は、距離 ÷ 所要時間 = 平均時間
交通事故鑑定の基本単位は秒速 (m/s) を用いています。

時速 (km/h) で示された速度は秒速に換算して計算を行います。

時速 (km/h)秒速(m/s)×3.6
秒速 (m/s)時速 (km/h) ÷ 3.6
加速度 (m/s2 )速度 / 所要時間

交通工学で用いられる加速度、重力加速度係数 (1g = 9.8m/s2 )

交通事故鑑定の基本数式

路上に残されたスリップ痕からブレーキ開始時の速度を算出する計算式

基本式
異なった減速状態の
 制動開始時の速度
停止距離に関する基本計算式
加速に関する基本計算式
旋回に関する基本計算式
運動量保存の法則を用いた
 衝突速度の求め方の基本式
事故車体変形量からの
 有効速度に関する基本式
バイクの変形量に基づく
 衝突速度の基本式

これらの基本数式を利用しながら、複雑な交通事故を解析していきます。