Image Analysis

顔画像解析/AI解析

顔画像解析/AI解析/動画解析/画像解析

 

顔画像解析/AI顔画像識別・解析

 法科学鑑定研究所では、顔画像を使ったAI顔画像識別システム「ALFS Face Recognition System」を開発しました。

 防犯カメラやドライブレコーダー等に映り込んでいる人物の顔と、比較対象者の顔画像を比較して「同一人物であるか否か」をAIプログラムを用いて識別する、犯罪捜査にも対応したシステムです。

AI顔画像識別システム「ALFS Face Recognition System」とは

 当社のAI顔画像識別システムは、顔の特徴を識別するための大量の顔画像を機械学習アルゴリズムで反復学習させた「顔を識別することに特化」したシステムです。

 防犯カメラは、犯罪や不審な行動を監視するために広く使用されています。しかし、防犯カメラで撮影された映像を分析するには、大量のデータを処理する必要があります。これには、人工知能技術(AI解析)を使用することが有効であり、顔画像解析はその一例です。

 基本的な仕組みは、防犯カメラなどに映る人物が、比較対象者と同一人かどうか、または比較対象者の顔画像グループの中に同一人が存在するかどうかを極短時間でAIが識別します。

 従来の顔画像識別や顔画像照合と呼ばれる作業は、顔の特徴をコンピュータ上で人的に抽出して、鑑定人が比較対象者との照合と評価を行っておりましたが、この作業には相当な時間を要することや、鑑定人の主観が入る余地があるなどの問題をはらんでいました。

 AIによる顔画像識別では、これらの問題を一挙に解決し、飛躍的に顔画像識別技術は向上しました。

AI顔画像識別システム「ALFS Face Recognition System」の3つのポイント

ポイント1
高い精度と正確性

高い精度と正確性

 AI顔画像解析は、高度な顔認識技術を利用しており、非常に高い精度と正確性を実現します。
 顔の特徴やパターンを詳細に分析し、他の顔画像との一致度を判断するため、誤った結果を排除し、正確な照合を行います。
 これにより、犯罪捜査や身元確認などの重要な判断において、信頼性の高い結果を提供します。

ポイント2
顔画像データベース

顔画像データベース

 AI顔画像解析は、大量の顔画像データを迅速かつ効率的に処理することができます。
 従来の手動の照合作業に比べて、短時間で多くの画像を分析し一致率を判断できます。これにより捜査や調査のスピードを向上させることができます。
 また自動化されたプロセスによって人的ミスや主観的な判断の影響を最小限に抑えることもできます。

ポイント3
効率的なプロセス

効率的なプロセス

 AI画像解析は、機械学習やディープラーニングといったAI手法を使用します。
 その利点は人間の認知力や判断力を超えたスケールと精度を持つことです。
 大量の画像データを高速かつ正確に処理し、繁雑なタスクを自動化することができます。
 またAIモデルは継続的に学習することができるため、性能の向上や新たなパターンの認識にも柔軟に対応できます。

 これらのポイントにより、法科学鑑定研究所のAI顔画像解析システムは、正確性、広範性、迅速性の点で優れた性能を発揮します。犯罪捜査や身元確認などの分野で、信頼性の高い結果を提供するための有力なツールとなり得ます。

AI顔画像識別システムの仕組み

AI顔画像識別システムの仕組み

 大量の写真群の中から、類似度の高い人物を順位付けすることや、同一人である確率が何パーセントであるのか判定します。

<AI顔画像識別における重要な指標>

AI顔画像識別における重要な指標

①認証方式

 顔認証の方式には「1対1認証」と「1対N認証」があり、1枚の照合画像と1枚の登録画像を照らし合わせて同一人物か否かを判定する方式を「1対1認証」といい、代表的なところではスマートフォンの顔認証による本人確認が「1対1認証」といいます。一方の「1対N認証」の「N」は複数を意味し、1枚の照合画像と複数の登録画像を照らし合わせて、登録画像の中に「同一人物が存在するか否か」を判定する方式を「1対N認証」といいます。
当社のシステムはどちらにも対応しています。

②顔特徴ベクトルの比較

 顔認証技術ではCosine Similarity(コサイン類似度)を用いた類似度比較が広く採用されており、これはベクトル空間モデルにおいて、2つのベクトルの類似度を表す指標の1つです。2つのベクトルのなす角度のcosine(余弦)を計算して、その値が1に近いほど2つのベクトルは類似していると判断される。具体的には、2つのベクトルAとBのコサイン類似度は以下の式で表わす。

顔認証技術ではCosine Similarity(コサイン類似度)を用いた類似度比較が広く採用されており、これはベクトル空間モデルにおいて、2つのベクトルの類似度を表す指標の1つです。

③顔認証分野における評価指標

・本人拒否率 (False Non-Match Rate; FNMR)
生体認証システムにおいて、同一人物のサンプル同士を比較した際に、異なる個人として誤判定してしまう確率を示しめします。

・他人受入率 (False Match Rate; FMR)
生体認証システムにおいて、異なる人物のサンプル同士を比較した際に、同一人物として誤判定してしまう確率を示します。

・ROC曲線
認証精度の表示方法で、横軸にFMRを、縦軸にFNMRをとり、それらのトレードオフを図示したものです。

・顔認証の推論
映像中の顔画像の特徴と比較対象者の顔画像の特徴の類似度が、同一人物であれば「1」に近い値、他人であれば「0」に近い値を出力します。

画像解析・映像解析をご検討のお客様は法科学鑑定研究所にご相談下さい。

 法科学鑑定研究所は、画像や映像の解析において特化した専門知識と卓越した技術を提供しております。画像解析や映像解析に関するお悩みや課題がございましたら、ぜひ法科学鑑定研究所にご相談ください。

 私たちの画像解析・映像解析専門チームは、高度な画像処理技術を駆使し、証拠品や証拠映像の徹底的な分析を行います。画像や映像から重要な情報を抽出し、その証拠の信頼性を確かなものにいたします。私たちの豊富な経験と幅広い専門知識により、法的な問題に関連する様々な要素を的確に評価し、信頼性の高い結果を提供いたします。

 画像解析や映像解析に関するご検討がございましたら、ぜひ法科学鑑定研究所にお任せください。私たちはお客様のニーズに真摯に向き合い、最高水準の専門知識と技術を駆使して、問題解決のお手伝いをいたします。

よくある質問-AI顔画像解析システム

  • AI顔画像解析システムの精度はどれくらいですか?
    AI顔画像解析システムの精度はシステムの設計やトレーニングデータの品質に依存しますが、最近の技術の進歩により、顔画像解析システムの精度は非常に高くなっています。ただし、個々のケースや条件によって精度は異なる場合があります。
  • AI顔画像解析システムはどのようにトレーニングされていますか?
    AI顔画像解析システムは大量の顔画像データセットを使用してトレーニングされます。
    機械学習アルゴリズムによって、画像内のパターンや特徴を学習し、その後、新しい顔画像に対して学習した知識を適用します。トレーニングデータセットには、さまざまな人種・性別・年齢の顔画像が含まれており、識別や特徴抽出のためのパターンを学習することで、システムの性能が向上します。
  • AI顔画像解析システムで用いられるコサイン類似度とは何ですか?
    コサイン類似度(Cosine Similarity)は、ベクトル空間モデルや情報検索の分野で使用される類似度の一つです。特に、テキストや特徴ベクトルなどを表現するベクトル間の類似度を計算する際によく利用されます。
    コサイン類似度は、ベクトルの方向性に注目するため、ベクトルの大きさやスケールには依存しません。そのため、テキスト文書や特徴ベクトルの比較において、類似度の計算に広く使用されます。この理由から、AI顔画像解析においても、特徴ベクトルの類似度計算などでコサイン類似度が利用されています。

顔画像解析 – 学術研究論文

顔画像解析に関して、以下の研究論文および学会発表を行っています。

発表年 題 目
2023年 【日本法科学技術学会-法生物】
AI顔画像照合システムの開発

※日本法科学技術学会:科警研・科捜研・鑑識が中心となって1995年に設立された、日本有数の権威ある学会です。前身は日本鑑識科学技術学会、会員は約1600人、入会には評議員2名による推薦が必要です。

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