Toxicology

大麻 (マリファナ)

大麻 (マリファナ)

何かと話題の多い「 大麻 (マリファナ)」です。
大麻 (マリファナ)はアメリカの一部の州では合法とされたり、医療用大麻という言葉があったり、薬物の中でも罪の意識が低いまま使用し、薬物使用の入り口として使用される場合が多い薬物です。

沢山の関連サイトがあるので、このページでは、社会的要因と科学的要因に絞り説明します。

大麻(マリファナ)

大麻 (マリファナ)とは

大麻取締法における「 大麻 」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル : Cannabis sativa L)及びその製品を言います。
そして幻覚や高揚を起こす主要成分が(テトラヒドロカンナビノール:THC, Δ9-THC)です。

THCは日本のみならず世界中で規制されている「違法薬物成分」です。

では、なぜアメリカの一部の州では合法化され、また、合法化を求める動きがあるのでしょうか?
それは、 大麻 (マリファナ)に含まれるTHC以外の成分にあります。THCは有害作用が強いですが、THC以外のカンナビジオールなどの成分は医療分野でその有効性が認められている研究報告が複数存在します。
そのため、合法化を求める動きがあるのですが、その合法化の動きには厳格な製造管理と使用制限が伴っています。
大麻 (マリファナ)を誘ってくる人物はそのことを歪曲し、言葉巧みに誘ってきます。そのようにして軽い気持ちで手を出してしまう人が多いです。

アメリカでの 大麻 (マリファナ)情勢

アメリカでの 大麻 (マリファナ)情勢を見てみると、1992年に国民世帯のサンプルの3分の1が 大麻 を試したと報告されています。
若年齢化も深刻で14歳〜18歳の使用は65%と、とんでもない事になっています。
当然アメリカの多くの州でも 大麻 (マリファナ)は違法で、その主要経路は密輸です。
1990年代がピークとなり密輸摘発量は減少傾向となりますが検挙率は横倍です。

生化学的には1990年代後半、バイオテクノロジーが急激に進捗するバイオバブルが起こります。そのバイオテクノロジーの一部を用いて、大麻(マリファナ)のTHC値を通常の3倍まで上昇させた新種が開発される様になり 大麻 (マリファナ)の種子として高額取引されるようになります。

通常大麻は2〜3mに成長し、室内での栽培には不向きな植物です。 これも、ハイテク化した技術を用いて、1m程度にしか育たない室内栽培に適した新種が開発されました。
そして、インターネット市場では室内栽培用キットが登場し、一般家庭に入り込みます。日本国内でも大学敷地内で栽培されており逮捕されたという事件がありました。これほどまでに身近な脅威となりつつあります。価格もドンドン下がり、低年齢化やホワイトカラーの消費により大麻問題は深刻化していきます。追い打ちを掛けるように大麻(マリファナ)の影響と考えられる交通事故・機械事故・航空機事故が起きてしまいます。医学的検査において、航空機のパイロットの遂行能力に対する大麻の持ち越し効果を調べた報告では、わずか20mgのTHC接種でも、喫煙から24時間経過しても、薬物の影響が確認されました。

アルコール飲酒の場合、ヒトの個人差にもよりますが、4〜5時間でアルコールの影響は減少します(飲酒量による)。 しかし大麻(マリファナ)は長い時間体内へ影響を与え続けます。
そこで、大麻(マリファナ)の乱用問題を解決する方法として 使用を合法化し適正販売を行うことで、市場の流通をコントロールし、乱用を食い止めようとする動きが出てきました。

大麻の有害成分であるTHCはカンナビノイド受容体に作用して神経伝達の抑制的制御に関与すとともに時間間隔・空間感覚の混乱、多幸感、記憶障害、痛覚の低下、幻覚などの症状を引き起こします。
摂取した多くの人が、陶酔状態となり、多幸感、時間及び空間感覚の歪曲などを感じるため、興奮作用の強い覚せい剤とは異なりますが、多くの大麻常習者はここからLSDや覚せい剤、コカインなどより強力な薬物に移行してしまいます。

薬毒物の影響と考えられる臨床症状

臨 床 症 状 薬 毒 物
中枢神経症状
昏 睡 麻薬・睡眠薬・麻酔薬・有機溶剤・一酸化炭素・アルコール
昏 迷 覚醒剤・コカイン・バルビツール酸・四エチル鉛・ヒ素
アルコール・一酸化炭素・きのこ毒
麻 痺 クラーレ・アルコール・ふぐ毒・ヒ素
頭 痛 硝酸塩・ニトロベンゼン・一酸化炭素・アニリン
呼吸器症状
呼吸抑制 麻薬・青酸塩・バルビツール酸
呼吸困難 青酸塩・塩素ガス・一酸化炭素・ふぐ毒
呼吸促進 覚醒剤・コカイン・アトロピン・ストリキニーネ
呼吸臭気 フェノール・青酸塩・クレゾール・アルコール
循環器症状
血圧低下 クロルプロマジン・バルビツール酸・亜硝酸塩・抱水クロラール
血圧上昇 鉛・ニコチン・エピネフリン
除 脈 ピロカルピン・ジギタリス
頻 脈 覚醒剤・アトロピン・エフェドリン
嘔吐・腹痛 腐食性毒・重金属・有機リン・きのこ毒
流 涎 水銀・有機リン・有機フッ素
瞳の症状
散 瞳 青酸塩・一酸化炭素・有機塩素・アトロピン
縮 瞳 覚醒剤・麻薬・モルヒネ・バルビツール酸

※この他にも症状の報告は御座います。専任担当者にお問い合わせ下さい。

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